「梅雨芽」馴染のない用語ですよね?
樹の生育期(発芽~秋季)には、
「春芽」「夏芽」「秋芽」と季節ごと
に新梢が出ます。
「梅雨芽」は夏芽の一種だそうですが、
ちょうど今頃(R7年6月6日)に発生、
展葉する梢です。7月中旬の土用入りする
頃に発生する新梢は「土用芽」と呼ばれ、
これも夏芽の一種だそうです。
さて、「梅雨芽」ですが、蕾(花)を
伴うこともあります。春芽の発生から
2か月近く遅れて開花することから、
多くは自然と落花しますが、そのまま
結実してしまうこともあります。
結実しても、秋季以降に色が付かない
(オレンジや黄色にならない)ので、
収穫することはありません。
👆「梅雨芽」。蕾がついてますね。
6月下旬から「摘果」作業に入ります。
「梅雨芽」の発生度合を見ることで、
花の数や着果の多寡を把握する目安に
なります。「梅雨芽」の発生が多いと、
着果が少なく生育成長にエネルギーが
使われるので、摘果は控えめに。
逆に「梅雨芽」の発生が少ない時は、
着果数が多いことから、摘果は強めに。
と言った目安で使います。
あくまでも目安ですので、樹の状態、
着果状況を確認して摘果は行いますが、
みかんの樹からの大事なサインと
考えています。
昨年(令和6年)は「梅雨芽」の発生が
多かった上に、遅れ花に多く着果した
ことから、色の付かない果実(正確には
色の抜けない)が数多く見られました。
今年の「梅雨芽」の発生は、
当園では「少ない」傾向のようです。
着果量も多いので「摘果」の腕の見せ所です。