
👆通路に転がった多くの果実。
大雨、風による被害?
鳥獣害によるもの?
いいえ。これは摘果作業によって
人為的に落とした果実です。
柑橘は単為結果性が強い性質です。
そのため結果過多になりやすそうで、
摘果によって適正着果量にする必要
があります。怠ると、隔年結果や
樹勢の低下を招き、安定生産が
できません。
7月上旬から中旬で一度摘果を行い、
8月中旬から下旬で仕上を摘果を
します。

👆仕上摘果後の樹の様子。
「適正着果量」という目安は
あるのですが、これが非常に難しい。
当り前の話ですが、切落した果実は
もとには戻りません。残した果実が
確実に収穫できれば良いのですが、
まだまだリスクはあります。

👆 リスク①「裂果」
乾燥が続いた後の雨で果実が急激に
肥大して割れてしまう現象です。

👆 リスク②「日焼け」
強い日差しで果皮が日焼けする
現象です。商品価値は著しく低下
します。
経済的には👆のリスクを考慮した上で
摘果を行う必要があります。
もちろん対応策はあるのですが、
そこは現実的に費用と労力をかけるか、
出来るか否かという選択になります。
今年は着果量も多く、樹にも大きな
負担がかかっていると判断し、
極力、多めに摘果することが必要
ですが、これがなかなか難しいのです。