カメムシとの勝負

カメムシとの勝負

2026年5月16日(土)
















農水省・県・JAなどからも注意が呼びかけられて
いる「カメムシ」です。
柑橘農家の私たちにとっても被害が大きく
なることがあります。
この時期(4月下旬~5月中旬)のカメムシは
幼果期にあたる果実を吸汁して、落果させて
しまいます。
2年前(令和6年度産)のみかんの記録的な
不作の原因も「カメムシ」の大量発生による
ものではないかという見解を示す方もいます。

当園では幸運にも「カメムシ」による被害は
差ほどみられるず、5月上旬のみかんの満開期を
迎えても影響はありませんでした。

そうした中で、そろそろ梅雨入りを匂わす
天気予報が来週から出てきました。
これは次の防除を急がなくては!?
早速、園地を巡回して状況を確認します。
あれ?様子がおかしい。
カメムシの飛来が目につきます!!

👆当園の一部に杉山に隣接する箇所が
あります。その周辺が特に「カメムシ」が
多いのです。

自宅に戻り、防除薬剤(農薬)を検討します。
本来この時期に散布を計画していたのは
ジマンダイセン(黒点病対策)と
ハチハチフロアブル(サビダニ・訪花生害虫)です。

ところが、ハチハチフロアブルには
「カメムシ」の登録がないのです。
運悪く土日のためJAの購買部所もお休みです。
さてさてどうするか、、、。

元製薬会社で営業マンをしていた園主です。
少し閃いたことがあり、GoogleのGeminiに
質問します。
「農薬登録のハチハチフロアブル(トルフェンピラド 15%)
ですが、カメムシ登録はありませんが、
カメムシに対する感受性・防除効果に関する
エビデンスはありませんか?
エビデンスがあれば根拠となる出典元も併せて教えて。」

以下、Geminiの回答です。
「結論から申し上げますと、トルフェンピラドは
カメムシ目(半翅目)の害虫に対して
高いポテンシャルを持っていますが、
いわゆる「カメムシ(斑点米カメムシや果樹のカメムシ類)」を
ターゲットとした公的な防除効果・感受性の詳細データは、
ほぼ表に出ていません。
一方で、同じカメムシ目に属する微小害虫
(アブラムシ、コナジラミ)や、天敵としての
カメムシへの影響という形で、間接的にカメムシ亜目への
高い感受性を示すエビデンスが存在します。
エビデンスの内容:
トルフェンピラドは呼吸を阻害する
「METI(ミトコンドリア電子伝達系複合体Ⅰ阻害剤)」という
作用機構を持ちます。資料内では、
「本剤は鱗翅目、半翅目(カメムシ目)、アザミウマ目、
甲虫目などに属する害虫に殺虫効果を示す」と
明記されており、カメムシの属するグループ
そのものに対して強い感受性・速効性(食害抑制効果)が
あることがベースとして証明されています。

具体的な根拠と出典元は以下の通りです。
【開発元による「カメムシ目(半翅目)」への効果の言及】
日本農薬株式会社(旧三菱化学との共同開発)の
技術資料において、トルフェンピラドが
「カメムシ目(半翅目)」全体に対して
高い殺虫活性を持つことが示されています。
『新規殺虫剤トルフェンピラド剤の作用特性と効果的な使用方法』
仲 信行(日本農薬株式会社 総合研究所)/
日本植物防疫協会『植物防疫』第57巻第5号」

農家にとってもAI活用は助けになります。
この回答をどう利用するかですが、
経験上(製薬会社の傾向)からして効果が
期待できそうです。
※あくまでも園主の個人的な感想であり、
「カメムシ」駆除を目的としたものでは
ありません。


そこで、本来の計画通り、サビダニ・アブラムシ・
アザミウマをターゲットとして使用しました。

👆散布1時間後に様子を確認します。
カメムシがひっくり返って倒れています。
これはいけそうですね。

👆カメムシが動き出す、
夕方の時間帯を狙い防除します。
きれいな夕日が沈むころに無事に
散布を終了しました。
大事に至らず、きっと無事に果実を守れた
ことでしょう。