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早朝5時半、罠の見回りから始まる1日
園主の最近は、たった2行で表すことができます。
- 朝5:30〜 くくり罠の見回り作業
- 朝8:00〜 夕方18:00「アグリ津奈木」での稲刈り受託作業
文字にするとこれだけですが、現場は毎日が学びであり、
ドラマであり、時に失敗もありの慌ただしい日々です。

秋の収穫期を迎え、「アグリ津奈木ライスセンター」の乾燥機は今日もフル稼働。
稲刈りを無事に終えたご依頼主の方々の安堵した表情を見ると、
「今年も無事に収穫をサポートできてよかった」とホッと心が和みます。
しかし、そんな達成感の裏で、今、農家の間では看過できない「ある話題」が持ちきりになっています。
今年の「米価」についてです。
1俵16,000円——資材高騰の中で突きつけられた「前年比半額」の衝撃
先日、地域のJAから今年の仮渡金(かかりわたしきん:農家が米を出荷する際にまず支払われる概算金)の提示がありました。
芦北地域で栽培されている「ヒノヒカリ」「くまさんの輝き」「森のくまさん」の3品種
(種子更新・栽培履歴提出済みのJA米・1等米)で、1俵(60kg)あたり16,000円。
昨年の「令和の米騒動」時には1俵32,000円まで跳ね上がっていたため、
価格はまさかの「半減」です。これは、およそ3年前(令和5年産)の水準へと一気に
戻ったことを意味します。
ここで冷静に考えていただきたいのが、現在の「生産コスト」です。
米穀安定供給確保支援機構が発表したデータによると、
今年4月時点での生産段階におけるコスト指標は、
玄米60kgあたり「2万535円」。肥料や燃料代、農機具代、人件費など、
あらゆる物価が高騰している現代において、
米を作るのに約2万円がかかっているのです。
作付けの段階では、行政やJAの担当者とも
「このコスト指標から見て、今年の仮渡金も2万円程度は維持されるだろう」と
話していました。しかし、蓋を開けてみれば16,000円。
「1俵作るごとに約4,500円の赤字」が出ることになります。
「最終的には市場原理だから仕方ない」「作付けを決めたのは生産者の自己責任」と
言われてしまえばそれまでかもしれません。
しかし、これでは真面目に米作りを続けてきた農家が報われないどころか、
機材の更新すらできず、離農や耕作放棄地の増加に歯止めがかからなくなるのは目に見えています。

価格の「歪み」——なぜ消費者の元には還元されないのか?
さらに現場として強い疑問を感じるのが、「消費者価格との温度差」です。
昨年の米高騰の際、コンビニのおにぎりや弁当、外食チェーンなどで一斉に値上げが行われました。
原料であるお米が上がったのですから、その値上げ自体は多くの消費者が納得されていたと思います。
では、今回の米価急落を受けて、それらの商品は値下げされたでしょうか?
多くの現場では「価格据え置き」のままです。
- 米が高騰したとき ➔ 「米が高いから」と価格を引き上げる
- 米価が下落したとき ➔ 価格は据え置き、下落分は中間マージン(利ザヤ)へ
お米を一生懸命作った生産者は赤字に苦しみ、購入する一般消費者は高くなった価格のまま買い続ける。
その間で「下落した分の差額」だけが吸収されている構造には、どうしても首を傾げざるを得ません。
この仕組みが変わらない限り、日本の主食である「お米」を守る持続可能な農業は成り立たないのではないでしょうか。
それでも現場は動く。「農家ハンター」今週の成果
悔しい思いや理不尽さを感じることも多いですが、愚痴ばかり言っていても現場の課題は解決しません。
地域と農地を守るためのもう一つの大切な活動、「農家ハンター」の報告です。
この2日間でも、しっかり成果を出してきました!
- 10月2日(金): イノシシ 1頭 アナグマ 1頭 捕獲
- 10月3日(土): イノシシ 1頭 アナグマ 1頭 捕獲
これで今年度の累計捕獲数は「52頭」となりました。
米価の問題、資材高騰、そして鳥獣被害……日本の農業現場には課題が山積みですが、
明日も朝5時半から現場を走り回ります!
