2026年7月30日(木)
令和8年熊本地震の発生から、今日で48時間が過ぎました。
依然として大変な状況にある方々が多数いらっしゃいますが、
誰もが一番不安視していた後発地震は、今のところ発生していません。
この2日間、本当に多くの方からご心配と励ましの連絡をいただきました。
いわゆる「脱サラ就農」で、これまで縁のなかった土地に移住し、
柑橘農家となって3年。 離れていても変わらず気にかけてくださる皆さんの優しさに触れ、
感謝の気持ちで胸がいっぱいです。
大変な災害の後ですが、「無事に収穫時期を迎えるぞ!」と、
改めて背筋が伸びる思いです。
目次
早朝5:00。 いつものようにみかん山へ向かいます。
今日は少しでも涼しいうちに、甘夏の「摘果(てきか)作業」を行います。
摘果は、不要な実を間引いて残した実に栄養を集中させる大切な作業ですが、
実は「日ごろ肥大していく果実をじっくり観察する絶好の機会」でもあります。
ここで、新米園主(私)の目から見た
令和8年度産(今年)の甘夏・デコポンの生育状況について、
少し所見を記してみたいと思います。 (※あくまで個人の見解です!)
今年は、昨年の豊作(表年)を受けて、本来なら成り疲れでお休みする「裏年」にあたります。
つまり、「今年は花が少なく、収穫量も減るだろう」と予測していました。
ところが……結果は、予想外の「花の大爆発」!
豊作だった昨年同様の花が咲き誇ったのです。
「じゃあ今年も大豊作?」かと思いきや、
事態はそう単純ではありませんでした。
結果として、著しい生理落果が起き、果実の肥大も芳しくありません。
奇形果や小玉(遅れ花が着果したもの)が多く目立つ、
非常に厳しい状況になってしまいました。
「これは一体どういうことだろう…?」 気になって、お世話になっている農業技術普及員の先生に相談してみました。
普及員さんの解説 「県全体で同様の傾向が見られます。原因は近年の暖冬と乾燥ですね。 年を越してからも光合成が活発に行われた結果、本来の時期(9〜11月)を過ぎても花芽が作られ続けたと考えられます。 ただ、そうして時期外れにできた花はしっかりと充実していないため、大量の落果や奇形に繋がってしまったのでしょう。」
なるほど……!プロの先生方もそういう見解なのか、
と非常に納得がいきました。
実は私、あるYouTubeチャンネルをきっかけに、
『現代農業』で連載されている長崎県西海市の瀬形元治さん(通称:セガっちゃん)の
「植物ホルモン塾」を愛読しています。
今回のこの現象、実はセガっちゃんが2023年8月号からの連載で、
植物ホルモンの観点から予測されていたことにズバリ合致するのです!
セガっちゃん理論によると、この後に待ち受ける最大の課題は…… ズバリ、「日焼け果の増加」!
厳しい暑さと樹の体力低下により、果実が太陽光ダメージを受けやすくなるというのです。
(※気になる方はぜひ『現代農業8月号』を読んでみてください!)
もちろん、対処法もセットで解説されています。
新米農家としては、まずは基本に忠実でありたいですし、
慣例から逸脱したやり方をするのは少し抵抗があります。
ですが、この3年間だけでも地球環境の変化は明らかです。
自分で記録してきた気象データを過去5年・10年の平均と比較しても、
「平年気温の上昇」と「降水量の低下(月毎)」は目に見えて進行しています。
今回の地震もそうですが、これからは「今までの当たり前」に固執せず、
臨機応変に生産管理をアップデートしていく適応力が必要なのではないか——。
みかん山で作業をしながら、そんな思いがふつふつと湧き上がってきました。
来月以降、すでに導入を検討している新しい管理方法がいくつかあります。
その成果も、またこのブログでご報告できればと思っています!
先輩農家のみなさんがおっしゃる、「最近はみかん作りも本当に難しくなった」という言葉。
今、まさに身に沁みて感じています。
地震にも、気候の激変にも負けず、この試練を乗り越えていきます!