秋のみかん山に春の香り!?異例の狂い咲きと、伝統を継ぐ汗まみれの2日間

秋のみかん山に春の香り!?異例の狂い咲きと、伝統を継ぐ汗まみれの2日間

2026年9月25日(金)~26日(土)

9月25日(金)〜26日(土)の2日間の出来事を振り返ります。

ここ数日、地域の柑橘農家の間で大きな話題になっている“異例の現象”があります。

まずは、こちらの写真をご覧ください。

一見すると、見事に揃った蕾と可憐なみかんの花。

「これ、春の写真ですか?」と思わず聞きたくなりますが、
いいえ、今(秋)のリアルな様子なんです。

なんと、通常なら葉を伸ばすはずの「秋芽」に大量の花芽(つぼみ)が着き、一斉に開花。
山全体に春先のような甘いみかんの花の香りが漂うほどです。

なぜ今、花が咲くのか?(柑橘の生理的メカニズム)

柑橘類が通常とは違う時期に花を咲かせる現象は「狂い咲き(返り咲き)」と呼ばれます。
今回の主な要因は、間違いなく「夏〜初秋の極端な猛暑と乾燥(水ストレス)」です。

柑橘は強い乾燥ストレスを受けると、子孫を残そうと「花芽分化(花を作るスイッチ)」が急激に促進される性質があります。過酷な日照りを耐え抜いたあと、恵みの雨などをきっかけに成長が再開したことで、
本来なら来春に咲くはずだったエネルギーがフライングで一気に爆発してしまったと考えられます。

その他にも、以下のような複合要因が関与します:

  • 樹勢の乱れ・着果不足: 今期の実が少ない(裏年や摘果しすぎ)場合、樹に余剰エネルギーが溜まり、秋芽が花芽になりやすくなります。
  • 病虫害や台風による早期落葉: 葉が失われると、樹が危機を感じて緊急的に生存本能を働かせます。

今年の渇水がいかに樹々にとって過酷な試練だったか、この白い花たちが静かに物語っています。

9月25日(金):次世代へつなぐ「寒漬大根」づくりと、狩猟の現場

金曜日の午前中は、津奈木町の名産「寒漬(かんづけ)大根」の原料となる大根の種まき作業へ!

学習の一環として、津奈木中学校1年生の皆さんが担当します。マルチに種まき用の穴をあけ、種を落とし、しっかり潅水する一連の工程に挑戦しました。

現場の指導役は、お馴染みアグリ津奈木の坂口社長。JA女性部、役場職員、そして我々津奈木青壮年部も総出でサポートに回ります。

「寒漬大根」は芦北・水俣地域の伝統的な保存食。寒風に晒して旨味を凝縮させる逸品で、
昔はどの家庭でも作られていましたが、時代の流れとともに作るご家庭も減ってしまいました。

今回蒔いた大根は、収穫から寒干し、そして寒漬けの製品化まで、すべて生徒の皆さん自身の手で仕上げます。

(実は漬物が少々苦手な園主です……完成品を味わえないのが心底無念ですが、出来上がりが本当に楽しみですね!)

午後は狩猟仲間・ゆうき君の「止め刺し」応援

午後は一転して狩猟の現場へ。農家兼狩猟仲間のゆうき君から「止め刺し」の応援要請が入りました。
現場に向かうと、彼の仕掛けた「箱罠」に見事4匹のイノシシが捕獲されていました!

彼は本当に箱罠の仕掛け方が上手い。警戒心の強い賢いイノシシたちも、彼の手にかかればファミリー丸ごと一網打尽です。今回も母イノシシとウリ坊(子どもたち)が揃って入っていました。

9月26日(土):ソラマメ圃場の土づくり!「1トン」の堆肥運搬という苦行

明けて土曜日。「降るのか?降らないのか?」と怪しい空模様のなか、思い切ってソラマメ圃場の土づくり(堆肥散布)を決行しました!

約1反(10a)の畑に投入する堆肥は1トン(1,000kg)。

40ℓ(約20kg)の袋入り堆肥を、なんと50袋分投入します。

「1トンくらいなら機械を使えば楽勝でしょ?」と思われがちですが、
当園の圃場は一筋縄ではいきません(笑)。

軽トラが圃場まで入れないため、約30メートル離れた田んぼの畦(あぜ)道を、
20kgの袋を抱えて徒歩で何度も往復するしかありません。
しかも圃場は段差のある3筆(3区画)。もはや完全に肉体派の苦行です(笑)。

運ぶこと2時間、汗だくになりながらも無事に散布完了!

マルチを張る前にもう一度耕起(耕うん)を行い、ふかふかの土壌に仕上げていきます。

【今週の農家ハンター報告】

最後に、恒例の鳥獣害対策「農家ハンター」の報告です。

この2日間で3匹のイノシシを捕獲しました!

実は最近、棚田の集落でイノシシの侵入による食害被害が深刻化していました。
今回捕獲できたのは、まさにその被害の原因となっていた個体。

丹精込めて育てられた稲刈りが無事に終わるまで、「農家ハンター」も一刻も気を抜けません。

これで今年度の累計捕獲数は【45頭】となりました!